ショッピングモールの中でも、そうでなくても、いつのまにか以前のお店がなくなっていて、違うお店になっていることがあります。しばらく行かなかったらなんだか景色が変わってしまってることも。
先日がまさにそうでした。友人とランチに行こうと約束をしたから雑誌で色々探して、ちょっとオシャレなインド料理のお店を見つけたんです。オーナーはインドの人で本格的な感じだけど、気軽にランチができそうでした。メニューも充実していて、それもお手頃なお値段なんです。それで雑誌に載ってる地図を見たら、わりと自宅から近いんだけど、あの辺りにそんなお店があったかなって……思い当たりませんでした。たしか、ガソリンスタンドがあったのは知ってるんだけど。そして、行ってみてビックリ。その場所は、私の頭の中にあったガソリンスタンドの場所だったんです。いつのまにか変わっていたんです。以前はそうは思わなかったのに、かなり大きな敷地でした。だから駐車場が広くて車はすごく停めやすかったんです。そのうえ外観もとてもおしゃれです。思わず「ステキ!」と言ってしまいました。中に入ると沢山のお客さん。それも幅広い年齢層にびっくりです。私たちが選んだランチには、サラダにさつまいものカレーとキーマカレー、大きなナンがついてきて、飲み物とデザートまであったんです。そして、その美味しさと言ったら本当に予想以上でした。友人とも「また来たいね」って話して、大満足のランチでした。
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みんなが優しい
誰にでも優しくしたいなっていつも思ってますけど、現実には全ての人にというのは、なかなか難しいものです。色んな状況もありますしね。それが、この前行った病院ではどのスタッフさんもすごく優しかったんです。それは、私だけに対することではなく、見ていたらどの患者さんに対してもそうでした。そして看護師さんはもちろん、受付でも待合スペースでも売店でもカフェでも、みんながそうだったんです。
私は待ち時間がだいぶあったからカフェでコーヒーを飲んで、持参した小説を読んでいました。そしたら、女の人の声が聞こえたんです。穏やかな物腰で誰かに話しかけている声です。本から顔を上げてみたら、お店の女性スタッフが、一人のおじいちゃんに話しかけていたんです。そのおじいちゃんが食べたかったものはその時間にはないメニューだったみたいで、それを説明してあげてるようでした。でもおじいちゃんはなかなか理解できなかったんです。それでも、何度も優しく話しかけていました。その様子を見ていると、こっちまで温かい気持ちになりました。あんな風に根気よく苛立たないで説明してあげるのってなかなかできるものではありません。見習いたいなって思いました。でも、本当にみんなが優しいあの病院。患者さんが多いのは、ドクターの腕や最新の医療機器のせいだけではないんですね、きっと。
眠り姫の原因
私は本が大好きで、特に小説が好きです。でも、気になる物があれば、何でも夢中で読んでしまいます。
先日は家庭の医学という記事を読みました。それは毎回違って色んな内容なんですけど、この前は、「しっかり寝ているのに昼間に眠くなる原因」という記事でした。それを見た瞬間、何? 何? なぜなら、まさにその時の私がそうだったからです。そんなに夜更かししてないのに、仕事をしているとボーっとしてしまって、眠くて仕方がなかったんです。その記事には、いくつかの原因が書かれていて、もちろん病的なこともあったけど、とりあえずそれは抜きに考えて、他に思い当たる節がいくつかありました。まず、仕事で必要な資料を作成しなくちゃいけなくて、寝る直前までパソコンに向かう日が続いていたこと。これは、画面からの強い光を浴びると睡眠の妨げになるらしいです。ブルーライトって言うんでしたっけ。それから、夕食のとり方にも問題があったみたいです。けっこう遅い時間に晩ごはんを食べていたからです。寝る前に食事をすると、その後に消化器官が活動を続けることになるから、内臓が十分に休むことが出来ずに、睡眠の質が下がるらしいんです。そして、何と言っても、運動不足。このところ、まともな運動ってしてませんでしたもの。脳だけを使っていると、体と脳のバランスが悪くなるから疲れがとれないんだそうです。こんな風にいくつもの原因が重なって、昼間にウトウトの眠り姫状態になってたみたいです。その記事を読んでから、ちょっと意識を変えてみました。仕事の資料作りはどうしてもやらないといけない時もあるから仕方ないんだけど、食事の時間には気を付けて、お風呂上りなどにストレッチをして体を動かそうって決めました。あとは、寝る前に読書に夢中になり過ぎないこと。これに尽きますね。
隣にいても文字で会話
この前、電車で高校生くらいのカップルを見かけたんだけど、その様子が可愛いやら可笑しいやらで、目が離せませんでした。ちょうど私の正面の席に二人は座っていたんだけど、初めはカップルだとは思いませんでした。単に同年齢くらいの女の子と男の子が隣に座っているのかと思っていました。なぜなら全く会話をせずに、二人とも正面を向いていたからです。けど、あれ?っと気づいたその瞬間があったんです。女の子がものすごく不機嫌そうな顔で隣の男の子の腕をスマホでトントンと突いたんです。ん? カップルだったの?って感じでした。そしたら、男の子がリュックからスマホを取りだして、こちらも不機嫌そうにそれを見て、そして返信してるみたいでした。すると、今度は女の子がスマホを見て、その後に文字を打っていました。「ははぁーん」と思いました。彼らはケンカをしていて、たぶん彼女から隣の彼氏にLINEをしたんです。それで、彼女が彼にスマホを見るように促して、そこから隣にいながら一言も口をきかずにLINEでのやりとりを始めたんです。もちろん、その中身が私にはわからないから、二人の表情を見ながら、もう妄想が膨らんでしまいました。けど、イマドキの高校生ですよね。
でも、思い出したのは、最近の小説には結構な頻度でLINEでの会話が登場することです。古い小説だったら、駅で待ち合わせてもなかなか会えないとかすれ違いなんていう場面があったりしたけど、今では考えられません。固定電話から携帯電話へ、そしてスマホへ。手紙からメールへ、そしてLINEへ。これがあれば、電話番号さえもいらない時代ですものね。時代とともに、小説の内容も変化していますね。
知る人ぞ知る
先日、テレビで『わかりづらーいお店』という特集を見ました。初めて行くと必ず迷うというお店ばかりでした。でも、そんなお店って口コミで広がって、すごく美味しいお店が多いんですよね。
実は私もわかりづらくて美味しいお店を知っています。そのお店を知ったのは、地元の美味しいお店が掲載されてる本でした。そこに書かれていた言葉に、私の心はもういても立ってもいられなくなって友達にすぐ連絡しました。その言葉というのが『腰がくだけるほど柔らかくて美味しい牛肉』っていうんです。本当に「一体どんなお肉なの?」という気持ちでいっぱいでした。そして、友人4人で予約をして行くことになりました。最寄駅から5分って書いてあったから油断していました。それも4人もいますから。そしたら、わからなかったんです。迷いに迷いました。お店に電話して教えてもらったんですけど、お店のすぐ傍まで来ていてもなかなかわからなかったんです。こじんまりしたお店でしたし。やっと見つけた時には、予約時間を少し過ぎていました。駅には早く着きすぎたかなって思ってて、お茶をしようかと初めは思ってたくらいなんですから。でも、場所だけ先に確かめてからお茶をしようということになったのが幸いでした。まさか、そんなことになるなんてと驚きました。けど、本当にびっくりする美味しさでした。あんなお肉食べたことがありません。私たちはしゃぶしゃぶを食べたんだけど、お肉に甘さがあって、とろけるように柔らかでした。ステーキを食べてる人がいたから聞いてみたら、ステーキは一週間くらい前に予約しないと無理とのことでした。そんなにわかりづらいお店なのに、中は常に満席で知る人ぞ知るお店という雰囲気でした。
久しぶりに腰が砕けるお肉を食べに行きたいな。また迷うかもしれないけど。
劇的な片づけがもたらすもの
本屋さんの店頭には、片づけに関するものがすごく沢山あります。先日読んだ本には、部屋が片付くと人生も変わるって書いてありました。私は、時々片づけもするし、部屋の模様替えもします。けど、よくよく考えてみると、片づけと思っていたけど、本当の意味では片づけではなかったかもしれません。なぜなら、片づけの基本は要らないものを捨てることだって書いてあったからです。たまに、もう読まない本を古本として手放すけど、その他の物はけっこう押し入れにしまい込んでいます。どうもそれがダメらしいんです。押入れの片づけから始めましょうって書いてあったんですもの。大事な事は過去への執着をなくすことなんですって。そう言えば、過去に執着しているかもしれないなって思います。そして片づけは『過去に片を付けること』なんだって。なるほど。捨てることは選ぶことだから、それが常に出来るようになれば、人生でも正しい選択ができるようになるらしいんです。人生で何が必要で何が要らないか、何をやるべきで、何をやめるべきかが、はっきりとわかるようになるんだって。
今までの私の片づけは、押し入れの中の配置換えに過ぎなかったし、部屋にしたって物の位置をグルグル回しているだけですもの。ちょっと頭の切り替えをしなくっちゃ。そして、今度こそ、人生まで変わるような劇的な片づけに挑戦してみようと思います。
河川敷の白い花
この前、久しぶりに会った知人から何枚かの写真を見せてもらいました。それは、河川敷一面に咲いている白い花の写真です。川をはさんで反対側は今度は黄色い花が一面に咲いています。「わぁ、すごい。キレイ」と思わず声に出してしまいました。それはどこかというと、兵庫県の豊岡だということでした。以前、仕事で訪れた時にあまりの美しさに撮ったとのこと。その白い花は大根の花だそうです。黄色い花はカラシナの花。どちらも自生してるんだって。つまり、勝手に生えてるってこと。それがまたスゴイ!知人いわく、ちゃんと食べられる大根だそうです。「誰がが管理してるの?」って聞いたら、「自生って聞いたから誰も管理なんてしてないんじゃないか」って。じゃあ、勝手に抜いて食べてもいいってこと?うーん。これは未確認なのでわかりません。それにしても河川敷一面が大根畑になってるなんて、ほんとに驚きです。そして、この風景は地元の本にも載ってるんだって。その本のタイトルがまた変わってて『弁当と傘』っていうんです。このタイトルを聞いた時、私はいつか読んだ小説の中に同じようなことが書いてあったのを思い出しました。『弁当忘れても傘忘れるな』って言われてるって。たしか舞台は金沢だったと思うんだけど。なんでも、山陰地方から北陸地方までの日本海側はとても天気が変わりやすくて、晴れてると思っていても急に雨が降り出すことが多いことを表しているとその小説には書いてありました。勝手に咲いてるという大根の花、いつか見に行きたいな。そして、その風景が載ってるという地元の本も一度読んでみたいな。
これからどちらへ?
先日、電車で本を読んでいたら賑やかな声が聞こえてきました。本から顔を上げると、途中の駅から乗り込んできたグループです。年配の人達なんだけど、男女混ざっていてみんなリュックを背負って帽子をかぶっていました。とても仲が良さそうで、本当に和気あいあいという言葉がぴったりでした。何人かは情報誌のような雑誌を持っていて、それを見たりしていたから、これからみんなでどこかにハイキングか軽登山に行くのかもしれません。とにかく楽しそうでした。その雰囲気は、学生がわくわくでお出かけするのと同じような感じだったんですもの。見ていたら、羨ましくなってしまいました。昔からの友人の集まりなのか、それとも同好会とか愛好会とかそんな集まりなのか、それはわからないけど、そんな風に男性、女性が混ざって楽しそうな様子ってとっても好感が持てます。あまりアウトドア派でない私もあんな風にみんなでどこかに行ってみたいなって思えてきました。そして、誰に声を掛けたら実現するかなって頭の中で思い浮かべました。職場の人か、学生時代の友人か……。近場のハイキングでもいいけど、小旅行のような感じでもいいかも。考えてるだけですっかり気分がハイになってしまいました。今度は私が他の誰かから、どこに行くのかな、仲が良さそうで楽しそうだなって思われる側になりたいな。
マリア様の本
この前、お風呂で湯船につかってボーっとしていた時のことです。私がシャワーをきっちり閉めてなかったみたいで、ポタッポタッとシャワーヘッドから水が漏れていました。湯船の中からそれを見ていた私は幼いときのある出来事を思い出したのです。
それは、まだ幼稚園の年少くらいだった時、キッチンの蛇口からポタッポタッと水滴が落ちているのをジッと見ていた記憶です。たしか母に叱られたからキッチンに一人でいたように思うんだけど、はっきりしたことはわかりません。ただ、床に座って水滴を見ていたんです。夜中にひとりでそこにいたと思っているけど、よく考えたら幼稚園の子どもが、いくら叱られたからと言っても、夜中にひとりで起きているのはちょっと不自然です。本当はもっと早い時間だったのかもしれません。しばらくして、私は隣りの部屋から1冊の本を持ってきました。当時、私が通っていたのは近所のカトリック系の幼稚園でした。そこで買ったのか貰ったのかはわかりませんが、マリア様の本がお気に入りだったのです。私は相変わらずキッチンの床に座って、ポタッポタッという音を聞きながらその本を読みました。なぜか記憶はこのシーンだけで、母の姿は出てきません。その後、どうしたのかもわかりません。でも、幼い私は、謝りたいけど謝る勇気がなくて、水滴を見ながら迷い、本を読みながら葛藤していたんだと思います。マリア様の本、今でもまだどこかにあるのかな。
そんなことを考えながら私は、シャワーをしっかり締めてからお風呂を出ました。
寝起きの勘違い
この前、電車に乗っていたら前の座席でうつらうつら寝てる男性がいました。駅に着いた瞬間、その人がパッと起きて慌てて電車を降りたんです。でも、降りる駅じゃなかったらしく、今度は慌てて乗ってきたんです。その後はちょっとバツが悪そうにドアのところに立ってましたけど。あるんですよね、勘違いって。私も電車で本を読んでるうちに、いつの間にか寝てしまっててハッと気づいて「ここはどこ?」なんてヒヤッとしたことが何度かあります。今、自分が乗っている電車が乗換え前の電車か、もう乗り換えた後の電車かが一瞬わからない時もあります。そんな時ってホント慌てますよね。周りからは明らかに慌ててることを悟られますし、ちょっと恥ずかしいです。
時々子どもの頃に起きた父の勘違い事件を思い出します。その日、父は仕事が休みで、私と妹が遊んでる横でお昼寝をしてたんです。そしたら突然ガバっと起きて時計を見るなり大慌てでスーツに着替え始めたんです。私と妹はあっけにとられて、しばらくその様子を見ていました。そしたら父が「遅れる。大変だ」って言ったので、やっと勘違いをしてることがわかったんです。私は「今日はお休みだし、今は夕方だよ」って教えてあげました。時計が指す夕方のその時間が、まさに父が朝起きるような時間で、さらに外の明るさもちょうど同じくらいだったんでしょうね。冷や汗をかきながらホッとしていた父の顔が浮かびます。妹と私は笑いが止まりませんでした。でも、私もお休みの日の起き抜けに、たまに慌てそうになる時がありますけどね。