今までにない文体で表現された小説

現在、読み進めている小説は今までにない独特な文章で描かれている作品です。登場人物が抱いている感情や物語の中で起こっている事柄達が淡々と表現されており、「」も改行もされておらず、一つの文章がとても長いのです。私にとってこの作品はあまりにも新しい感覚をもたらしてくれたと供に、斬新ささえも伺い知ることができます。そのためいつもになくじっくりと物語の状況や登場人物の気持ちを想像しながら、とても丁寧に紐解いているような気がします。また戦後のことを描いており、人々はみなとても古風なため、かなり昔に発売されたと思ったのですが、発表されたのはかれこれ5年程前のようで、これにもまた驚きを覚えたのでした。そして著者に非常に興味が湧き、これからもっと知りたいという気持ちが湧いております。
そもそもこの小説との出会いは、読書好きな女の子向けに書かれたエッセイのような書評のような不思議な本でした。そこで紹介されていた女性小説家の一人でもあり、独自の視点で書かれた紹介文は私のアンテナにビビットにひっかかったのでした。恐らくこの本を読まなければ、現在手にしている小説に出会うことはなかったと感じております。
本との出会いは様々です。そのため必然的でも偶然でも「これは読んでみたい」と直感がひらめいたものは、必ず手にしてみようと強く思うのでした。

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