先日、電車に乗っていたら車窓から見えたのは、抜けるような青空。雲ひとつない、何のかげりもない青空がビルとビルの間を隙間なく埋めていたんです。そんな景色は私の心を解放的にし、仕事に向かうテンションが一気に上がりました。そして、車窓を流れるその風景を見ていたら、ある小説の表紙を思い出しました。全く混じりっ気のないブルーが印象的なその表紙の本は、コメディタッチのミステリーでした。随分前に読んだ小説だから、その存在自体が全く頭になかったのに鮮明に思い出しました。記憶ってそんな風に呼び覚まされるものなんだなって改めて実感しました。
その日は電車から降りてからも、頭の中はその小説の表紙の写真は離れないし、主人公の女の子のセリフまで浮かんでましたしね。空を見上げるとやっぱり清々しくて……今度は、仕事に行くのがもったいないような気がしてきました。けど、雨の中を歩くのとこんな風に快晴の日差しを浴びながら歩くのとでは、気持ちは全然違います。電車を降りて駅から職場までの道を足取りも軽く、吹けない口笛さえ吹けるんじゃないかと思えるくらいでした。
結局その日は一日中、とっても気分良く過ごすことができて、仕事もすごくはかどりました。やっぱり朝の気分は大事ですね。ブルースカイ効果は絶大です。