探偵は探偵でも

いろんな職業があるものです。といっても、小説の中でのことですけど。実際にこんな仕事があるのかどうかはわかりません。だって、食べ物の探偵なんです。お客様から「以前食べたこんな味の○○を探してほしい」と依頼されるんです。そして、その味を探し出して再現し、食べさせてあげるんです。小説では、依頼主はみんなそれぞれに思い出や想いがあって、そこにやってくるんです。依頼されるものは、お味噌汁やおにぎりなんていうこともあるから、なんだっていいみたいなんです。それを読んでいて考えたのは、私にはもう一度出会いたい味ってあるかなってことです。でも、物語のように、どうしても忘れられない出来事にちなんだ物や心の中にずっと沁みついているような物は思い当たりません。強いていえば、幼い頃に母が作ってくれていたプリンかな。時々、それに近い味のプリンに出会ったときに、思い出して懐かしいなって思います。そうそう、比較的最近だけど、上司にもらった『おにぎり』がありました。「まぁ、一度食べてごらん」と言われて渡されたんです。具が何も入ってない塩味だけのおにぎりだったんだけど、口に入れた瞬間にその素晴らしさに驚いたんです。本当に衝撃的とも言えるほどの美味しさで、ごはんの粒も普通の倍くらいもあるんじゃないかというくらい大きさでした。そして、冷めてるのにふんわりとした食感だったんです。ある地方のお米で、かなり高級なものとのことでした。それ以上、詳しく聞いてないから、はっきりとした情報はありません。けど、その『おにぎり』にはもう一度出会ってみたいです。

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