小説やコミックが映画化されることはよくありますが、映画を観るのが先か、小説を読むのが先かで、その印象は大きく変わります。原作を読んでいない作品の映画を観てから小説を読む場合にはさほど影響はないのですが、逆の場合はそれはそれは、ビックリすることがあります。小説は、読む人によって頭の中に浮かぶ映像は全く違ったものになっていて、100人の読み手がいれば100通りの映像があるはずです。私も小説を読んでいると、いつの間にか主人公をはじめ登場人物の顔や姿が頭の中に出来上がっています。だから、映画を観たときに「ほっほー、そう来たか」と思うことがあります。
この前観た映画は、まさにそれ!主人公を演じている俳優さんは有名で、その作品についてテレビでも何度となく話をしていたので、違和感なく受け入れられたのですが、脇を固めている俳優さんのうち一人は、私の頭の中の人物とはおよそ似ても似つかない人で、思わず「へぇー、そうなんだ」と声を出してしまいました。なぜなら、その俳優さんは正統派のどっちかというと可愛い系の大学生って感じだったんだけど、私の頭の中の彼は、もっとむさくるしい感じでワイルドな青年だったからなんです。
そして実際に映画を観た感想は、その俳優さんは上手く演じていて、映画の仕上がりもなかなか良かったと思います。ただ、ただですよ。やっぱり私の頭の中との差は埋められることはなく、「私ならあの俳優さんをキャスティングするのになぁ」なんて勝手に監督になり切っていました。
でも、考え方によっては、自分の持っていたイメージとの違いを比べながらの映画鑑賞って、「それも楽し!」ですよね。
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私の紅茶
今の私はコーヒー派だけど、学生の頃はだんぜん紅茶派でした。母の好みで家の戸棚の中には数種類の缶がいつも並んでいました。そして、私は受験勉強中の深夜にひとり、一応勉強の休憩時間という名目でしたが、その日その日で缶を選び、ポットに熱いお湯を入れてゆっくり時間をかけて蒸し、丁寧にマイカップに注いだものでした。そして、その何とも言えない美しい色に、飲んでしまうのが惜しいと思ったものです。学生時代の深夜の紅茶は私の秘密の楽しみだったように思います。家族が寝静まっている時間に、キッチンでこそこそとリンゴを剥いたりもしました。いっしょにリンゴを食べるのが、なんとも幸せに思ったものです。ときには、オレンジマーマレードやジャムを入れて、「今日の私の紅茶」なんて独り言を言っていました。そして、そっと口に含み、その時の気持ちをノートに綴っていたのです。そうそう。時にはカップに向かって話かけたりしていましたね。私はちょっと変わった少女だったのかもしれません。昔から私は勉強をしないといけない肝心な時に、ポエムを書いてみたり、短い物語を書いてみたりしていました。で、そのまま机に突っ伏して寝てしまって、明け方にごそごそと布団にもぐりこむのです。
なんだか懐かしい時代です。久しぶりに今日は紅茶にしてみようかな。
今は駄目でも、いつか
大好きなシリーズものファンタジー小説があります。最新作がちょっと肌に合わなかったため、しょんぼりしていました。そして改めて第1作から読み返しているところです。最初は懐古に浸るためだったのですが、やっぱり面白いです。大好きです。そして、今作ほどではないものの、いまいちだなあと思っていた巻の魅力に改めて気づくことが出来ました。
当時は悪いところばかり目に付いたものですが、今作のおかげで再評価する気持ちになれました。そして今、一時の感情に駆られて不当な評価をしてきたのではないかと猛省中です。
その巻は上下で完結し、上はもう文句の付けようがないほど面白かったです。ヒキもうまかったと思います。しかし物語を完結させることは書き出すことより難しいと言われているように、着地のさせ方が少々荒唐無稽で、起承転結の「転」に当たる部分がいわゆる「超展開」だったこともあって、当時、個人的には期待はずれでした。
でも一応、上巻から伏線は張られていたんですよね。スライドのさせ方がちょっとまずかったと言いますか、ものすごく唐突だっただけで。他にもいろんな良いところ、好きなところが見つかりました。最新作も何年か経ったら冷静な目で見られるようになるのかも?その日を楽しみにしています。
人の振り見て
遠出する途中で、ガソリンが心許なくなったことがありました。少し走ったところにあったスタンドに入ったところ、休日だったせいかとても混んでいました。列に並んでしばらくすると、どうやらしびれを切らしたらしい人が割り込みをしようと車を動かし始めました。幸いにしてスタンドの店員さんが止めてくれたのですが、するとその人は、捨て台詞を残して行ってしまいました。
何だかちょっと、マンガか小説の1シーンのようだなあ、と思って見ていました。割り込みしたくなる気持ちは分かりますが、事故の可能性や、きちんと並んでいた人のことを考えると、やってはいけないことですよね。
しかし私も、ついつい店員さんに対して横柄な態度をとりたくなったり、自分こそを優先してほしいような気持ちになることがあるので、人の振り見て我が振り直そうと思った出来事でした。
更にその日の遠出先のお店でも、ちょっとしたトラブルがあったのですが、大人として冷静に対処する難しさと大切さを痛感しました。特に自分に被害が及ぶこととなると、どこまで要求したら過剰なのか、正当なのか、よく分からなくなってしまいます。トラブルを出来るだけ気持ちよく終わらせるためにはどうしたら良いのか、色々と考えさせられました。
おいしいおそば屋さん
特定の地域のみで使えるお得な商品券をいただいたので、家族でおいしいおそばを食べに行ってきました。うどん派としては不服な選択肢だったのですが、その認識が綺麗にころっとひっくり返るくらいおいしかったです。
山腹に沿った蛇腹道を越えた先にひっそりとたたずんでいたそのお店は、最初はなかなか見つけられませんでした。住所を入力したはずのナビは「目的地付近に着きました。ルートガイドを終了します」と言うだけでちっとも当てにならず、小さな看板や、道行く人に尋ねてやっとたどり着くことが出来ました。
メニューは十割そばや辛味大根そばなど、町のお店ではちょっと食べられそうにないものが並んでいました。そしてそのほとんどが自家製とのこと。おなかが減っていたので、天ぷら付きの十割をお願いしました。セットには天然水を満たしたお椀が付いていました。まずはこれで、そのままの風味を味わってくださいとのこと。おそばってこんなにおいしかったんだ、と思いました。大げさでなく。
つなぎが入っていない分やわらかく、香りが強いように感じられました。天ぷらに使われている野菜や山菜も、スーパーで売っているものより風味豊かで、とてもおいしかったです。これで料理物の時代小説などを読むときも、味のイメージをしやすくなるかと思います。また行こうと思います。
読書好きの婚活
婚活ブームということもあって、色々なイベントが開催されています。みんなでランニングをしながら親睦を深めるランニング婚活、料理を作りながら出会いを探す料理婚活、日帰り旅行で相手を探す旅行婚活などユニークなイベントが盛りだくさんです。最近、友人が参加したのは、読書婚活です。読書好きな人が集まって、出会いを探すというもので、かなり面白かったみたいですよ。みんな読書が好きなので、話題に困らなかったし、緊張もしなかったと言っていました。残念ながらいい出会いはなかったみたいですが、楽しい時間を過ごせたので無駄な時間ではなかったみたいです。私もちょっぴりいいなって思いました。
なかなか読書好きの異性と知り合う機会ってないですよね。オフ会とかに知り合うくらいかな。普通に生活をしていると滅多にないです。職場にも男性で小説を読んでいる人はそこまで多くないですし。読んでいてもちょっとジャンルが違ったりするのでなかなか難しいです。まだ、同性の方が知り合う機会は多いかもしれません。だからこそ、読書婚活みたいなイベントが誕生したんでしょうね。イベント会社もいいところに目をつけたと思います。まだまだブームは終わらないと思うので、これからどんな面白い婚活イベントが生まれるのか楽しみです。
面白い作品の探し方
「なにか面白い作品がないかな」と思っている人はいませんか?そんな人はシリーズものを読んでみてください!シリーズものは面白い作品が多いといわれています。そもそもつまらない作品はシリーズ化になりませんよね。シリーズ化するということは、それだけ読者からの人気があるということです。面白くないわけがないです!私も読むものに困った時はシリーズものを借りるようにしています。本当は買いたいですが、何冊も購入しないといけなくなるので、お金がいくらあっても足りません。だから、シリーズものはできる限り図書館で借りています。長い作品だと本当に長いので、全部揃えようとすると1万円以上かかってしまうので経済的に厳しいです。図書館ならゼロ円で読めるので本当に助かっています。
そして、シリーズもののいいところは勢いで読めることです。ちまちま時間をかけずに内容が面白ければ、ずっと読んでいられるので、気づいたら1冊読み終わっています。ストーリーも色々繋がっているので、後から読み終わった本をまた読み返すこともあって、十分にもとも取れます。でも、一気に読みたくなる分、睡眠時間を削ってしまうことも少なくないです。睡眠不足はお肌に悪いので、読書好きの女の子は気をつけてください。
本を読む場所
飲食スペースのついたブックカフェ、最近よく見つけます。お店で買った本を、お茶を飲みながらゆっくり読むことができるスペースがあるなんて魅力的ですよね。私も大好きです。本を買って家に持って帰ってしまうと、なかなか落ち着いて読むことができない日が多いんです。でも、買ってすぐにお店に併設されているカフェで読むことができると、不思議と落ち着いて読書に集中することができるんですよ。家ではない場所って落ち着いて本が読めるのかもしれません。図書館も同じで、家よりも集中して何時間も読書ができるんですよ。
カフェの良いところは、美味しいものを飲んだり食べたりしながら読書も楽しめることです。私がいつも行くお気に入りのお店は、和風メニューが豊富なんですよ。お抹茶とかあんみつとか、甘味を楽しみながらの読書は最高の贅沢ですね。でも、通いすぎると太ってしまうのでほどほどにしようと気をつけていますが…(苦笑)
自分のスタイルに合った読書スポットを探すのって楽しいですよね。屋内だけでなく、公園のベンチなんかも気持よくて好きです。自宅の部屋以外で、落ち着いて本が読める場所、他にもないか探しているところです。お天気の良い日に開拓してみようかな。
昔話のルーツ
日本の昔話っていろいろありますよね。少し前は、アニメーションで日本の昔話を描いたものもありました。「やまんば」や「のっぺらぼう」のようなお馴染みの怖い話から、「ももたろう」「さるかにがっせん」「いっすんぼうし」などの誰もが知っている勧善懲悪のストーリーまで数多くの話が語り継がれ、書籍化され、果てはアニメになったりもしています。それらの大半が作者不明で、いつ誰が作ったのか分からない物語です。もしかすると、おばあちゃんのおばあちゃんあたりの世代の人が作った子ども向けの作り話なのかもしれません。江戸時代あたりに眠るわが子に向けて母親が枕元で創作した話だったのかもしれません。ルーツが明らかになることはありませんが、どうやって生まれた物語なのかを考えるだけで楽しいです。
私も小さい頃、寝る前に母親にお話をしてもらった記憶がありますが、「ももたろう」や「うらしまたろう」「きんたろう」などは、枕元で語られた話で知った物語だったのだと思います。その後、絵本や小説に興味を持ち自分で読めるようになりましたが、最初は親から口頭で聞かされた物語が自分の中に浸透したのだと思います。昔話をどんなふうに知ったのか、そこに思いを巡らせるのも面白いですね。
注目の女流作家
先日、職場の近くの大型書店に立ち寄ったところ、おもしろい投票をしていました。それは「女流作家人気ランキング」というもの。投票用紙とペン、回収箱が置いてあり、お店に来たお客さんが自由に投票できるようになっています。原則、一人一票と書かれていました。
先週までのランキング、と大きく模造紙で発表されていた経過報告を見てみると、宮部みゆきや角田光代、江國香織に綿谷りさなど、誰もが一度は名前を聞いたことがある名前が並んでいました。私が過去に読んだことのある作家さんの名前もありましたよ。
こんなふうにして見てみると、女流作家って意外と多いのですね。小説は性別に関係なく書けますから、最近では賞をとる新人さんの中にも若手の女流作家がいたりします。男性と比べて、と言うと偏った意見になってしまうかもしれませんが、繊細な描写をする作家さんが多く、読んでいるうちに登場人物に感情移入して胸が苦しくなることもあります。同性だから共感しやすいというのもあるかもしれません。
ランキングの中には名前の知らない作家さんもいました。ちょっと気になったので、今度インターネットで書評を調べてみようかな。新たな良い出会いになるといいなと思います。